奇跡の子牛

岡山県勝央市の農業公園「おかやまファーマーズマーケット・ノースヴィレッジ」の一角にある牛舎の柵に、「小学生になったら、友だちがたくさんできますように」「サッカーがじょうずに」「テスト100点」など、夢や目標の願い事が書かれた絵馬が来場者によって結び付けられている。牛舎の主は黒毛の雄牛「元気くん」。かつて「奇跡の子牛」と呼ばれ、話題を呼んだ強運の牛だ。
1998年10月、台風10号で吉井川が氾濫し、津山市内の牧場で飼われていた生後約6か月の子牛が濁流にのみ込まれた。数日後、約90キロ離れた瀬戸内海の黄島に漂着し生き延びているところを発見され、無事に救出されたそうだ。
奇跡の生還は被災者を勇気づけ、歌や絵本、紙芝居の題材にもなったそうだ。牧場から農業公園に寄贈され、元気君と名付けられた。
あれから17年余り。牛舎の隣に「元気くん神社」が設けられ、九死に一生を得た強運にあやかろうと「参拝」する人たちの姿が絶えないという。来場者は2012年からの3年間で年平均約49万7千人。昨年5月には、テレビ朝日系列のバラエティ番組「ナニコレ珍百景」で紹介され、人気が再燃したそうだ。
災害にも負けず生き延びてくれた奇跡の子牛「元気くん」、ぜひ長生きしてもらいたいものだ。